初心者になろう

2018-06-03



ジャネーの法則という言葉がある。これは時間の感じ方についての説明で「人が感じる時間の長さはその年齢に反比例する」というものだ。少しわかりやすく言い換えよう。50歳の人間にとって次の1年間とは人生の1/50だ。だが1歳の赤ん坊にとっては次の1年は人生の1/2に相当する。これを引き合いに出して、俗に「人生が80年とすれば時間感覚における半分の地点は20歳だ」と言われる。

ちなみにこの俗説が「1 + 1/2 + 1/3 + ... 1/20」は「1/21 + 1/22 + ... 1/80」におよそ等しいと言いたいのなら間違いだ。(1..20).sum{ |n| 1.0/n }はおよそ3.6、21から80までは1.37くらいで全然違う(0歳児からの1年を1とする)。80年の総和がおよそ5だから折り返しにあたる2.5に感覚時間の総和が達する年齢は6-7歳だ。いやそんなことはどうでもいい。

重要なのは人生の時間とは主観的に長さが変わるものだということだ。しかも我々の人生は徐々に新しい経験が減って行く。これがもう1つの時間感覚が加速する理由である。しかし本当は新しい経験をする機会など星の数、海辺の砂、盗人の種、グラハム数ほどもあるのだ。徐々に元気や時間や体力が失われて行く中で、新しい経験に飛む気力が萎えて行く。本当にハジメテンが欲しい。

しかしそんな面倒臭さをどうにか振り切り初心者になっておかないといけない。人から教わる、何もわからない世界を手探りで進む。根拠も意味も無いプライドや見栄を捨てないと、すぐに加齢臭が漂い始め老害と呼ばれるようになる。毎日を代わり映えしない習慣で過ごしていると1年前と2年前の区別がつかない。

何でも良いからやったことがないことを気軽に始めよう、普段と違うことをしよう。初心者になろう。


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